スペインの支払請求:requerimiento de pagoの書き方
スペインの債務者に支払いを求める方法。督促、MASCの交渉要件を満たすrequerimiento de pago、2026年の利率、時効、monitorioを解説します。
要点
最初に穏やかな督促を送ることがよくあります。法律上意味を持つのは支払いの請求(requerimiento de pago)で、これにより債務者は履行遅滞(mora)となり(art. 1100 CC)、法定利息(2026年は3.25%)が付き始めます。事業者間では、請求がなくても、2026年は10.15%または10.40%の利息と一律40ユーロが適用されます。支払命令の手続き(monitorio)やその他の請求の前には、債務者を交渉に招き、その受領と内容を証明できなければなりません(MASC、LO 1/2025)。requerimientoをその招請として書き、30暦日の期限を設け、内容証明付きのburofaxで送ってください。
| 対象者 | スペインの企業や個人に支払いを求める個人・事業者 |
| 最初に確認すること | 請求の根拠、支払期日、金額、書類、時効期間 |
| 利息 | 法定利率は2026年3.25%。事業者間は2026年10.15%または10.40%と40ユーロ |
| 裁判の前に | 受領を証明できる交渉への招請。期限は30暦日(LO 1/2025) |
| 次の手段 | 債務者の住所地の裁判所での支払命令の手続き(monitorio)。15,000ユーロまでは簡易な民事訴訟(juicio verbal) |
| よくある間違い | 消費者に40ユーロを請求する、最後通告だけを送る、内容の証拠がない、時効を過ぎる |
本ガイドは、スペインの企業や個人に対して、すでに支払期日が来ている金銭を請求する場合を扱います。未払いの請求書、合意した返金、返済されない貸付金や預け金などです。一般的な情報であり、法的助言ではありません。賃貸の敷金についてはスペインで借主が送る手紙、商品やサービスへの苦情についてはスペインでの消費者の苦情、契約を終わらせるにはスペインでの契約解約のガイドを参照してください。
請求内容、支払期日、時効を確認する
なぜその金銭を支払ってもらうべきなのか、支払期日はいつだったのかを把握し、契約書や注文書、請求書、納品書(albaranes)、振込記録、やり取りしたメッセージを集めてください。同じ書類が支払命令の手続き(monitorio)でも証拠になります。次に、時効(prescripción)の期間を確認します。多くの債権は、支払いを請求できるようになった時から5年で時効になります(art. 1964.2 CC、2015年10月7日から)。弁護士などの専門職の報酬と職人のサービスの代金はサービスが終わった時から3年、商人が商人以外に売った商品の代金も3年で時効になり(art. 1967 CC)、フリーランスや商店はこれに引っかかることがあります。カタルーニャ民法では、原則として10年、サービス、工事、定期的な支払いについては3年と定められています。どちらの法典が適用されるかは、契約と準拠法の規則によって決まります。
債権者による裁判外の請求は時効を中断させ、債務者が債務を認めた場合も同様です(art. 1973 CC)。ただし、請求したことを証明できる場合に限られます。主たる債務者への裁判外の請求は、保証人に対する時効を中断させません(art. 1975 CC)。
まず穏やかな督促を送る
督促(recordatorio de pago)には決まった形式がなく、単に支払いを忘れている債務者に向いています。普通郵便や追跡付きの郵便で十分です。記入箇所を置き換え、請求書の写しを添えてください。
Asunto: Recordatorio de pago — factura n.º [número] de [fecha]
Muy señores míos:
Les recuerdo que sigue pendiente de pago la factura n.º [número] de [fecha], correspondiente a [bienes o servicios], con vencimiento el [fecha de vencimiento], por importe de [importe] euros. Adjunto copia.
Les ruego que realicen el pago antes del [fecha] mediante transferencia a la cuenta [IBAN], a nombre de [titular de la cuenta], indicando como concepto el número de factura.
Si ya han efectuado el pago, les agradecería que me enviaran el justificante; si consideran que el importe no es debido, les ruego que me indiquen los motivos por escrito.
Atentamente, [Nombre y apellidos o razón social]
利息:消費者と事業者では異なる
債務者は、裁判上または裁判外で支払いを請求された時点で履行遅滞になります。ただし、契約や法律に別の定めがある場合や、支払期日が本質的な意味を持っていた場合は別です(art. 1100 CC)。金銭債務では、支払いの遅れによる損害は、合意した利息、合意がなければ法定利率による利息です(art. 1108 CC)。2026年の法定利率は3.25%で、これは2023年の予算法(Ley 31/2022)で定められた利率です。その後の予算法が成立していないため、引き続き有効です。税法上の延滞利率4.0625%と混同しないでください。利息に対する利息は、裁判上の請求をした時からしか付きません(art. 1109 CC)。
自営業者(autónomos)を含む事業者間の取引や、公的機関との取引には、支払遅延防止法(Ley 3/2004)が適用されます。消費者には決して適用されません。別に合意していない限り、支払期日は商品やサービスを受け取ってから30暦日後で、合意によっても60日を超える期限は定められません(art. 4 Ley 3/2004)。その後は請求がなくても自動的に利息が付き(art. 5)、利率はECBの金利に8ポイントを加えたもので、半年ごとに定められます。2026年1月1日から6月30日までは10.15%、7月1日から12月31日までは10.40%です(art. 7)。さらに、回収費用として一律40ユーロと、証明できるそれ以外の費用を請求できます(art. 8)。
requerimientoを交渉の試みとして書く
2025年4月3日から、多くの民事上の請求は、まず適切な紛争解決手段(medios adecuados de solución de controversias、MASC)を試みた場合にしか受理されず、当事者どうしの直接の交渉もこれに当たります(art. 5 Ley Orgánica 1/2025、LO 1/2025)。国内の支払命令の手続き(monitorio)も例外ではなく、例外とされているのは欧州支払命令と欧州少額訴訟手続だけです。中立的な第三者を介さない場合は、交渉への招請を債務者が受け取ったこと、その日付、そして債務者がその全文を読めたことを示す書類であれば、どのようなものでも試みの証明になります(art. 10.2 LO 1/2025)。受け取ってから30暦日以内に面談も書面の回答もなければ交渉は不調とされ、その後1年以内に申し立てなければなりません(arts. 10.4 および 7.3 LO 1/2025)。この申し入れは時効も中断させます(art. 7.1 LO 1/2025)。
「支払わなければ訴える」とだけ書いた手紙では足りないおそれがあります。法律は交渉への招請と定めており(art. 10.2 LO 1/2025)、交渉は後の請求と同じ紛争についてのものでなければなりません(art. 5.1 LO 1/2025)。事前の試みがなければ、請求は受理されません(art. 5.1 LO 1/2025)。受け取りを拒まれた手紙や、受け取られずに戻ってきた手紙がこれに当たるかどうかを法律は定めておらず、裁判所によって判断が分かれる可能性があります。拘束力のある和解案を秘密扱いで示す場合は、その内容を裁判所に示すことができないため、別の書類にしてください。
下の例文は、債務を特定し、元本と利息を分け、交渉に招き、30暦日の期限を設けるものです。利息について角括弧内に示した文言のうち、自分の状況に当てはまるものだけを残してください。会社宛ての例文なので、個人に送る場合は「Estimado/a Sr./Sra. [apellidos]:」とし、「les」の代わりに単数の「le」を使ってください。
Asunto: Requerimiento de pago e invitación a negociar — [factura n.º [número] / contrato de [fecha]]
Muy señores míos:
Por medio de la presente, [nombre y apellidos o razón social], con [DNI/NIE/NIF] [número] y domicilio en [dirección], les requiero el pago de la cantidad que me adeudan en virtud de [contrato, pedido o acuerdo] de [fecha].
El importe pendiente es de [importe] euros de principal, correspondiente a [factura(s) n.º [número] de [fecha], con vencimiento el [fecha]], más [entre empresas: los intereses de demora previstos en el artículo 7 de la Ley 3/2004, de 29 de diciembre, desde el vencimiento, y la indemnización de 40 euros por costes de cobro de su artículo 8] [en los demás casos: el interés legal del dinero desde la recepción de este requerimiento, conforme a los artículos 1100 y 1108 del Código Civil]. Adjunto copia de [lista de documentos].
Les invito a pagar dicha cantidad mediante transferencia a la cuenta [IBAN], a nombre de [titular de la cuenta], o a ponerse en contacto conmigo en [dirección postal, correo electrónico o teléfono] para negociar una solución, en el plazo de treinta días naturales desde la recepción de este escrito.
Este escrito constituye una invitación a negociar sobre esta deuda, con carácter previo a cualquier acción judicial, a efectos de los artículos 5 y 10 de la Ley Orgánica 1/2025, de 2 de enero. Vale asimismo como requerimiento a efectos del artículo 1100 del Código Civil y como reclamación extrajudicial que interrumpe la prescripción conforme a su artículo 1973.
Si consideran que la cantidad no es debida o ya la han pagado, les ruego que me lo indiquen por escrito. Si en ese plazo no he recibido el pago ni una respuesta, presentaré una petición de proceso monitorio o la demanda que corresponda.
Atentamente, [Nombre y apellidos o razón social] [Firma]
それでも支払われない場合:支払命令の手続き(monitorio)
支払命令の手続き(proceso monitorio)は、金額にかかわらず、金額が確定し、支払期日が来ていて、書類で裏付けられた金銭債務を対象とします。書類は、自分で発行した請求書や納品書でもかまいません(art. 812 LEC)。申立ては債務者の住所地の裁判所にしかできず、債務者がそこで見つからなければ手続きは終了します(arts. 813 および 815 LEC)。公式の書式を使い、紙で、または電子裁判所窓口から申し立てることができ、金額にかかわらず弁護士も訴訟代理人(procurador)も必要ありません(art. 814 LEC)。MASCを試みた証拠を添付しなければなりません(arts. 5 および 10 LO 1/2025)。自営業者(autónomos)を含む個人には裁判手数料がかかりませんが、会社は2,000ユーロを超える請求で定額の手数料を支払います(Ley 10/2012)。
裁判所は債務者に、支払うか異議を申し立てるための20営業日の期間を与えます。裁判所の期間には、土日、祝日、12月24日から1月6日まで、8月は含まれません(arts. 815、130 および 133 LEC)。債務者がどちらもしなければ、申立てにより強制執行に進み、法定利率に2ポイントを加えた利息(2026年は5.25%)が付きます(arts. 816 および 576 LEC)。債務者が異議を申し立てた場合、15,000ユーロまでの請求は簡易な民事訴訟(juicio verbal)として続き、それを超える場合は1か月以内に通常の訴えを起こさなければなりません(art. 818 LEC)。2,000ユーロを超える場合、異議の後の段階では弁護士と訴訟代理人が必要です。
債務者が他のEU加盟国に住んでいる場合は、欧州支払命令(規則(EC)1896/2006)や欧州少額訴訟手続(規則(EC)861/2007)のほうが適していることがあり、どちらも事前のMASCの試みを必要としません。MaisonMailは手紙を郵送するサービスで、裁判の手続きや債権の回収は行いません。
手紙を郵送して証拠を残す
完成したPDFをアップロードするか、MaisonMailで手紙を作成し、送付の手順の中で裏付けとなるPDFを添付してください。受取人の住所によって送付先が決まります。利用可能なサービス、配達予定、最終料金は支払い前に表示されます。送った手紙そのもの、添付書類、配達の証拠を保管してください。
穏やかな督促であれば、普通郵便や追跡付きの郵便で十分です。追跡記録は郵便物が届いたことを示すだけで中身は示さないため、requerimientoの内容の証明にはなりません。MASCの証拠として使う場合や、時効の完成が迫っているときに時効を中断させる場合は、requerimientoをburofax(スペインの郵便事業者Correosが受取人の署名と引き換えに配達するサービス)で、acuse de recibo(配達証明)とcertificación de contenido(内容証明)を付けて送ってください。Correosではオンラインで申し込めます。スペイン司法省は、配達証明付きの郵便やその他のメッセージサービスも挙げています。電子メールなど、これまで債務者とのやり取りに使ってきた方法を併用することもできますが、普通郵便や追跡付きの郵便はburofaxには当たりません。
公式情報源
参照した根拠資料と、現在有効なルールへのリンクです。
- Tabla de tipos de interés legalBanco de España
- Cuándo es obligatorio acudir a un MASC en el ámbito civil y mercantilMinisterio de Justicia
情報は最終確認日時点のものです。このガイドは情報提供のみを目的としており、法的助言ではありません。複雑なケースでは専門家に相談してください。
よくある質問
スペインでは、裁判の前に債務者に連絡しなければなりませんか?
はい。支払命令の手続き(monitorio)を含む多くの民事上の請求で必要です。2025年4月3日から、まず適切な紛争解決手段(MASC)を試みなければならず、当事者どうしの直接の交渉もこれに当たります(art. 5 LO 1/2025)。交渉への招請を債務者が受け取ったこと、その日付、そして債務者がその全文を読めたことを証明する必要があります(art. 10.2 LO 1/2025)。受け取ってから30暦日以内に書面の回答がなければ交渉は不調とされ、その後1年以内に訴えを起こさなければなりません。
スペインでは、支払いの遅れにどのくらいの利息を請求できますか?
事業者間、または公的機関との取引では、支払期日から自動的に、欧州中央銀行(ECB)の金利に8ポイントを加えた利息が付きます。2026年上半期は10.15%、下半期は10.40%で、さらに一律40ユーロを請求できます(Ley 3/2004)。消費者や私人の債務では、合意した利息、合意がなければ法定利率(2026年は3.25%)による利息を、請求の時点から求めることができます(arts. 1100 および 1108 CC)。
スペインでは、債権をいつまで請求できますか?
原則として、支払いを請求できるようになった時から5年です(art. 1964.2 CC)。専門職の報酬と職人のサービスの代金はサービスが終わった時から3年、商人が商人以外に売った商品の代金も3年で時効になります(art. 1967 CC)。カタルーニャ民法には独自の期間があります。書面での裁判外の請求によって時効は中断するため(art. 1973 CC)、債務者がそれを受け取った証拠を保管してください。
スペインでは、弁護士なしで支払命令の手続き(monitorio)を申し立てられますか?
できます。最初の申立てには、金額にかかわらず弁護士も訴訟代理人(procurador)も必要ありません(art. 814 LEC)。対象は、請求書などの書類で裏付けられた、支払期日が来ていて金額の確定した債務です(art. 812 LEC)。申立ては債務者の住所地の裁判所に行い、MASCを試みた証拠を添えます。債務者が異議を申し立て、2,000ユーロを超える金額が争われる場合は、次の段階で弁護士と訴訟代理人が必要です。
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